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ペーパーレス化とは

環境保護や経費削減などの観点から、ペーパーレス化が勧められるようになった。ペーパーレスとは文字通り紙が無いという事。ようするに紙を使わないでおこうという取り組みだ。
紙を使わないということは、今までFAXをしていた事をEメールで、コピーではなくPDFなどのデータとしてスキャン、紙で保管していたものをデータで保管していくというようなことになる。決して難しい取り組みではない。
このペーパーレス化に対応するための準備などの意見を、何度かに分けて書いていこうと思う。あくまで一つの意見であり、これが正解ということではない。

ペーパーレス化の前に

難しい取り組みではないが、今すぐペーパーレス化が出来るかというとそうでもない。なぜなら、データの保管場所、保管方法、閲覧方法などを決めておかないと、後々大変なことになる。
例えば、データの保管場所や保管方法を決めておかないと、新旧の同一ファイルが複数個所に保存されてしまい、どれが最新のものか検証する時間が必要になることがある。また、保管場所が違えば内容は全く異なるが同じファイル名を付けて保存することが出来るので、すべてのファイルの内容を精査する必要がでてくる。複数人でデータを共有する場合は、何処に何があるのか周知しておく必要がある。これは紙での保管であっても同じことであるが。

データの保管場所や媒体

今回はデータの保管場所について考えていきたい。
保管場所に関しては大きく分けて、PCの個人フォルダ、USBメモリや外付けHDDなどのデバイス、共有フォルダやNASなどLAN内のファイルサーバ、レンタルサーバやクラウドサービスなどのインターネット上のファイルサーバの4つが考えられる。かなり大雑把に分けたが、これらの長所と短所を考えていこう。長所であり短所でもあることもあるので、読み辛いかもしれないが長所と短所を分けて書くことはしない。

PCの個人フォルダ

これはデータの共有が必要が無い場合のみ有効な手段となる。買い足さなければいけない物というとバックアップ用のUSBメモリや外付けHDDなどだろうか。コストパフォーマンスに優れた面はあるが、データの共有が必要となった場合は、共有フォルダとしての設定で対応は可能となるが、共有データと非共有データの分別や、ユーザーが増える度に親機へのユーザー登録が必要となる。

USBメモリ

安価で手軽に導入することができるが、流通している物の容量はあまり大きくはない。PCに差し込むだけで使えるのでデータの共有も手軽に使えるが、フォーマット形式によって扱えるOSが限られてくる。また静電気などで突然故障してデータが消失してしまうこともある。小さい媒体なので紛失ということもある。バックアップは必須。

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外付けHDD

大容量でUSBメモリ同様PCに差し込むだけで使えるのでデータの共有も行いやすい。機器としては高額だが、容量で考えるとコストパフォーマンスはUSBメモリよりも良い。こちらもフォーマット形式によって扱えるOSが限られてくる。衝撃に弱いので移動時の取り扱いには注意が必要。衝撃に強い外付けSSDという選択肢もあるが、その場合はコストパフォーマンスが悪くなるのと、データの書き込み読み取り回数に上限がある。

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共有フォルダ

現存のPCを使い、親機と子機という関係でネットワークを構築する。データは親機の共有フォルダ内にデータを保存し、子機からは読み取りと書き込みを行う。親機がデータを持っているので、親機の電源が入っていないと子機からアクセスすることは出来ない。PCの個人フォルダの項でも少し述べたが、ユーザーが増える度に親機へのユーザー登録が必要となる。

NAS

Network Attached Storage。早い話がLAN接続のHDD。単体でHDDを複数台持ち、ミラーリングなどで常に自動でバックアップを取っているので、HDDが1台故障してもデータが消失することは無い。ただし、地震や火事などでNAS自体が壊れた場合はデータが消失する。データ共有が前提のLAN接続なので、データの共有も簡単に出来る。バックアップやアクセス権などの設定項目も豊富だが、ある程度の知識は必要。また、HDDの台数や容量によるが、5~30万円程度と高額な機器となる。

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レンタルサーバやクラウドサービス

サーバ側でバックアップサービスが用意されているので機器の故障でのデータ消失は無い。容量や利用するサービスによって大きく異なるが月々の費用が発生する。インターネット回線の速度により、アクセス速度が変わる。データに変更を加えたい場合は、PCにダウンロードし、編集後にアップロードする必要がある。共用サーバでWebDavが使えるものであればネットワークフォルダのように使えるが、対応しているサーバは限られている。

おすすめの保管場所

これはあくまで個人的な見解となるが、おすすめする保管場所はNASである。NASの設定にもよるが、データ共有するPCの追加が容易に出来る。データを扱い易い。バックアップの手間もかからない。地震や火事などが起こらない限りは、データ消失の可能性は低い。LANなのでインターネット回線に比べアクセス速度はかなり早い。機器は高額だが、1TBのレンタルサーバだと月額で3万円前後かかるので、数カ月分の費用で何年も使える。
これは価値観によって変わってくるところなので、こういう意見もあるという程度に留めておいてもらえればと思おう。

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